ブレインフォグ

ブレインフォグとは

ブレインフォグは英語のBrain Fogをカタカナ読みにしたもので、頭の霧というその意味のとおり、頭の中に霧や靄がかかったようにもやもやとはっきりせず、情報認識や処理がうまくできなくなり、記憶力の低下、集中力の低下などもみられます。ブレインフォグは一つの疾患ではなく、こうした状態を呈する症状の総称と考えるとわかりやすいかもしれません。
ブレインフォグがおこる原因としては、ストレスや慢性疲労、栄養不足といった身体的、精神的なものが考えられ、またうつ病なども大きくかかわっており、脳内の神経伝達物質の異常との関係も注目されています。
ブレインフォグという言葉は、新型コロナ感染症の後遺症としてマスコミなどでも話題となり一挙に広く知れ渡りましたが、集中力や注意力なども低下してしまうことにより、社会生活に大きな問題がでてしまう可能性もありますので、思い当たるような症状を感じたら気軽にご相談ください。

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ブレインフォグの症状

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ブレインフォグを起こす原因

ブレインフォグは、新型コロナウイルス感染症のような何らかの疾患や、ホルモンバランスの変化、薬の副作用などが原因でおこることが知られています。その他の原因として大きいのは脳の疲労です。とくにスマートフォンやタブレット、パソコンやゲーム機などの画面を見続けることで、脳には休む暇なく様々な情報が流れ込みます。画面を見ているだけでも目は映像信号を脳に送り、脳はそれを意味として処理してしまうため、自分が意識していなくても情報機器の画面から流れ込む多量の情報に脳が疲弊しブレインフォグをおこすことになってしまいます。

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ブレインフォグの診断

ブレインフォグは、脳の疲労など様々な要素がからみあって生じる症状の一つですのでブレインフォグという病名の診断がくだされることはありません。しかし、医師は様々な疾患の可能性を患者様から得られる情報から判断していますので、現在の状態をできるだけ正確に伝えていただくことで、より正しい診断につながっていきます。その際、頭の中に靄がかかってうまく言えないといった状態も医師はくみ取って判断していきます。
前項で紹介したとおりうつ病や双極性障害、アルコール依存症といった何種類もの疾患でブレインフォグをおこす可能性があります。そういった、疾患がブレインフォグの裏に隠れていないか正確に診断するためには多くの情報が必要です。頭に靄がかかっているような状態ですから、難しいところはありますが、大丈夫と思われることとそうでないことなど、できるかぎりの情報を医師に伝えるようにしましょう。

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ブレインフォグの治療法

新型コロナウイルス感染症の後遺症としてのブレインフォグの場合、脳内のたんぱく質増加などの関係性も指摘されていますが、今のところよく原因が分かっていないため、確定した治療法がありません。
それ以外のケースで有効性が認められているのは、生活習慣の改善と特殊な装置を使ったTMS治療（磁気刺激治療）の2種類になります。
ブレインフォグの原因としては、脳の疲労、ストレス、睡眠不足、不規則な生活などが挙げられています。そのためこれらの生活習慣を見なおし、脳の疲労要因となるスマートフォンやパソコン、ゲームなどについては時間を決めて行う、仕事の場合は適切に休憩をはさむなどで緩和していくことが大切です。
一方、思考力や集中力の低下がおこる要因として、脳の神経ネットワークの偏りが挙げられています。TMS治療は、特殊な機器を使用して、脳に繰り返し磁気的刺激を与えることによって、乱れた脳内のネットワークを正常に整えていくことを目指す治療法で、我が国では2019年に厚生労働省によってうつ病に対する治療について承認されているものです。
この治療は状態にもよりますが、計30回ほどの施術が必要で、その間通院する必要がありますが、薬物に頼らない治療法として現在注目を集めています。TMS療法の適応があり患者様が希望される場合は対応が可能な医療施設をご紹介しておりますので気軽に相談下さい。