精神科・心療内科とは
精神科は、心や気分そのものに問題があり、抑うつ、不安、イライラ、落ち着かない、幻覚、幻聴といった症状がある場合に診療を行います。一方、心療内科は、ストレスなど心の圧迫が原因であらわれている胃痛、吐き気・嘔吐、食欲不振、食欲の異常亢進といった身体的な症状を治療する診療科です。この2つの診療科は原因が心にあることが共通しており、両者は必ずしも分離独立したものではなく、精神的な症状と身体的な症状が同時に存在することもあるため、近年では、併設されていることも多くなっています。当院でもこの2つの診療科を隔てなく併設しております。様々な症状をお一人で悩むことなく、気軽にご相談ください。
代表的な症状と考えられる疾患
気分やこころにお悩みのある方
- 気分の落ち込み
- 憂うつや抑うつ
- やる気が無い、意欲が出ない
- それまで楽しめていたことにも興味が出ない、楽しめない
- 自分が悪いと思い込む
- ちょっとしたことで気が立ってしまう
- 食欲が減退した
- 寝ようとしても眠れない
- 突然気分があがる、テンションが高くなる
など
考えられる疾患
- うつ病
- 双極性障害(躁うつ病)
- 適応障害
- 統合失調症
- 月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)
など
身体にお悩みや不調を感じられている方
- 眠ることができない
- ちょっとしたことで目が覚めてしまう
- 朝起きるのがつらい、起きられない
- 日中居眠りがでるほど眠い
- 食べる気がしない
- 食べ過ぎてしまう
- 便秘と下痢の繰り返しが続いている
- 突然、動悸や息切れにおそわれる
- 身体が動かない、力が入らない
- 痛みや身体の不調があって、検査をしても異常がない
- 更年期の様々な症状
- 月経前に情緒が不安定になる
など
考えられる疾患
- うつ病
- 双極性障害(躁うつ病)
- 適応障害
- 過敏性腸症候群
- 広場恐怖症・パニック障害
- 自律神経失調症
- 統合失調症
- 月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)
- 更年期障害
など
不安や緊張が強い方
- いつも漠然とした不安や心配にとらわれている
- 突然強い不安が襲ってくる
- 電車やバスなどの交通機関に乗るのが怖い
- 人前にでると緊張してしまい苦痛になる
- ちょっとしたことにとらわれてこだわってしまう
- 施錠や火の元など、何度確認しても不安で家から出られない
- 何かが気になると、ずっと頭から離れなくなる
など
考えられる疾患
など
会社や学校、家庭でお悩みを抱えている方
- 会社や学校に行こうとしても行けない
- 会社や学校に行こうとすると気分が落ち込んでしまったり具合が悪くなったりする
- 自分を抑えることができない
- 忘れ物やミスが多い
- 衝動的に行動してしまう
- 仕事や家事、勉強などの段取りができない、うまくできない
- 定型的な繰り返しはできても、突発的な出来事には対応ができない
- 片づけられない
- 空気が読めず、意図しないのに相手を怒らせることが多い
- 自分で決めた手順ややり方にこだわってしまう
など
考えられる疾患
など
患者様に適した治療を相談しながら進めていきます
生活習慣病などでは、生活習慣の改善からのアプローチと投薬治療の両面があります。精神科・心療内科の場合もそれと同じで、十分な休養や、環境の調整といった身の回りの改善で改善する場合と、投薬治療が必要になる場合があります。どんな治療法が患者様に最適かを考え、患者様としっかり共有しながら治療を進めていきます。
さらに専門的な治療や入院が必要な場合は、連携する医療機関を紹介しております。
早期発見、治療が大切です
心の健康を害してしまったとき、それを特別のものと考えてしまい、自分が病気だと認めたくない、差別が怖いなどの理由で受診をためらってしまう方が多くみられます。しかし、実際のところ、全人口の2割程度の人は一生のうちに一度は精神的な問題にぶつかってしまうとも言われているほど、現代では心の病気は普通のものとなっています。体調が悪ければ医者で診てもらうように心の調子が悪い時も、心の専門医に相談するようにしましょう。